10/14 熊越の滝巡視
2020年10月14日
10月も2週間が経ち知床もすっかり秋の陽気に包まれております。
気軽に散策できる熊越の滝周辺も日に日に樹々の葉が彩りを増してきています。
まだ緑色の葉が目立ちますが全体的に黄色味を帯びてきており、すっかり葉が染まった樹々も多くなってきました。
今はこんな樹々の葉が染まってきています。
赤と黄色のグラデーションが綺麗なこちらの葉はハウチワカエデです。
熊越の滝周辺で見られる樹々の中でも葉がひと際鮮やかな赤色に染まっていきます。
小さな葉をいくつもつけたこちらの葉はアオダモです。
薄い黄色く色付いた葉が落ちてきておりましたが、こちらも赤く染まっていきます。
濃い黄色に染まったこちらの葉はアカイタヤです。
和名にアカが入っておりますが、葉が赤色に染まるのは春先のことで秋には赤くなることはありません。
山吹色に染まったこちらの大きな葉はウダイカンバです。
知床半島に沢山生えているダケカンバと同じカバノキ科カバノキ属の植物で大きな葉が頭上を黄色く染め上げます。
他にもツタウルシやオオカメノキなど様々な樹々が染まってきています。
そろそろ羅臼岳でも初冠雪が確認されると思われる今、清々しい秋の風が吹き抜ける熊越の滝へ紅葉を楽しみに足を運んでみてはいかがでしょうか。
―ドングリ豊作か?―
全道的にドングリが不作と言われておりますが、どうやら羅臼では勝手が違うようです。
強い風が吹き抜けた日の後には沢山のドングリが足元に落ちていました。
※ヒグマが好んで食べるものの一つです。
※熊越の滝周辺でもヒグマが出没することがありますので、散策される際には周囲に十分お気をつけください。
―観察するなら今!―
葉が落ちてきて見通しが良くなってきた樹林帯では野生動物が観察しやすくなってきています。
ハシブトガラなどの小鳥たちの姿もじっくりと観察できるいい季節を迎えておりますよ。
羅臼自然保護官事務所 宮奈