8/12 羅臼岳巡視

2020年8月14日

8月に入り知床・羅臼でも最高気温が30℃を越える日が訪れるなど、夏を感じる日が続いています。
※25℃を越えることが珍しい羅臼町。30℃を越えると体が溶けてしまうような感覚に陥ります…。

羅臼岳に向かう羅臼温泉登山道(羅臼側登山道)ではすっかり雪が融け、最も歩きやすい時期を迎えております。
お花畑の登山道は7月に入っても雪渓に覆われ、霧等に包まれ方向が分からなくなる時も多々ありますが、
今はすべての登山道が顔を出していました。

登頂に6時間以上、下山に4時間以上を要する羅臼温泉登山道では人に出会わないこともしばしばなのですが、
この日は沢山の方が利用してくださっていました。
※そうは言っても合計で6名ですが…。

山頂ではウトロ側から登ってきた方々が多く、ひっきりなしに人が出入りし満員御礼でした。
羅臼岳も夏休みまっさかりを迎えております。
山の上ではありましたが、ちょっと密な状態でしたね。

百名山に数えられる羅臼岳。山頂からの景色は一級品。
皆さん暑いきついを乗り越えて山頂からの景色を望みにきてくださるのですが、
いつも晴れてくれているとは限りません。
強い風が吹いていることの多い山頂では、
周辺が晴れていてもここだけ雲に覆われていることがしばしばあります。

今回もそのパターンかなと思い、さて下山するかと思ったところ吹き続けていた強い風に]雲が吹き飛ばされていき、海に挟まれた半島の景色が眼前に広がっていきました。
今まで見ることを諦めていた方々の気持ちが一気に最高潮へ。
山頂に集っていた方々の笑顔が咲き乱れいきました。

登るまで見たくないと思われる方もおられるかもしれませんが、その一級品の景色をご紹介します。

知床連山

山頂と半島基部方面

根室海峡と国後島

オホーツク海

360℃どこを見ても見飽きない景色が広がっております。
知床半島の真ん中に立っているような気分を味わえる羅臼岳の山頂に、あなたも足をつけてみませんか。

お盆を過ぎると秋へと足を速める知床半島。
夏の景色が見られるときも残り少なくなってきました。
足を外に向けにくいご時世とは思いますが、この後も無理せず安全に、
沢山の方に知床ならではの景色を堪能していただければと思います。


!お願い!

知床半島ではどこでもヒグマに遭遇する可能性があります。
食料等が入っているザックを放置した場合、ヒグマを誘引する可能性があり危険です。
羅臼岳山頂に向かう際に羅臼平等に重いザックを残置して登る方を見かけることがありますが、
他の方々を危険にさらすことにつながりますので、登山中は肌身離さず持ち歩いていただければと思います。

今年も避けられる事故が起きることのないようにご協力をお願いいたします。

羅臼自然保護官事務所 宮奈