知床半島先端部周回カヤック現地調査実施(7月23日~25日)
2020年8月2日
7月23日から2泊3日の日程で知床半島先端部周回カヤック現地調査を実施しました。
今回は羅臼・相泊より出航し知床岬をかわし、斜里・幌別まで周回しました。
日目野営地:落合湾(湧き水あり、満潮時水没の恐れあり)
2日目野営地:イロイロ川(沢水あり)
1日目の天候はあいにくの雨でしたが、海峡は比較的おだやかでした。
相泊を出航してしばらくは昆布漁の方々の邪魔にならないよう、陸から離れすぎないように進みます。難所とされるペキンの鼻では岩礁に乗り上げないよう注意しながら通過しました。
知床岬通過時は干潮だったため、岩礁の合間を縫いながら進みました。
岬付近では2組のヒグマに遭遇。
2日目も引き続きの雨で場所によっては波が立つ場所もありましたが、斜里側の難所とされるルシャの出し風には合わずなんとか通過しました。
斜里側は羅臼側と違い観光船が行き交うため、航路の邪魔にならないよう、船の曳き波に注意しながら進む必要があります。
3日目はようやく天候が回復し、昼前には斜里・幌別に帰着しました。
知床半島周回カヤックは知床の自然を水面ギリギリから堪能できる魅力的なツールですが、天候や干潮・満潮の予報、ルートの難所を事前に把握しておくことが重要です。上陸禁止エリアや地形上上陸が難しい場所もあります。また、行程中に天候や波の状態を見極め停滞する判断が必要な時もあります。
知床半島先端部地区へ立ち入る際は「知床半島先端部利用の心得(シレココ)」やルサフィールドハウスで事前にレクチャーを受けてから出発してください。
知床羅臼ビジターセンターでは10/4まで「知床半島周回 カヤッキング展」を開催しています。ご興味のある方はぜひお立ち寄りください。
知床財団:田中