5月22日【熊越の滝】自然情報

2020年5月27日

羅臼らしい涼しい春を迎えております。

涼しいとはいえ季節は進み、先月は白に覆われていた遊歩道が緑色に包まれてきました。

冬とは違ったゆったりとした時間が流れるようなこの季節で、
エゾシカも焦ることなく青々とした植物を食んでいました。

熊越の滝は雪解け水が流れ込み、1年で最も迫力のある季節を迎えています。
風の流れによっては100mほど離れていても水しぶきがとどきます。

足元にはオオタチツボスミレなどの花々が咲き、

頭上でもハウチワカエデなどの樹木が花を咲かせておりました。
どこを見ても春に包まれています。

もうすぐ6月。この景色もすぐに終わり、さらに青々とした草木に覆われた季節を迎えます。
いつまでも知床で生きものを見ながら季節を感じることができてほしい、
知床がそうしたことを考える場所であってほしいと思うのです。


巡視中に見られた生きもの(植物は開花しているもののみ記載しています。)
植物1:エゾエンゴサク、ネコノメソウ、オオタチツボスミレ
植物2:ミヤマスミレ、ミヤマハンノキ、ダケカンバ
植物3:エゾイタヤ、アカイタヤ、ハウチワカエデ、コミヤマカタバミ
植物4:コハコベ、アキタブキ、レンプクソウ
鳥類1:コゲラ、アカゲラ、ハシブトガラ、ウグイス、センダイムシクイ
鳥類2:ゴジュウカラ、ミソサザイ、カワガラス
哺乳類:エゾシカ

羅臼自然保護官事務所 宮奈