途切れなく
2020年4月20日
新緑に覆われるにはまだ早い知床ですが、雪が融け切らなくても山に登る人はいます。
むしろ、融けないで!と願う人もいる、という言い方が適切かもしれません。
4月でも降雪のある知床。
平地で気温1℃、知床峠は吹雪という数日を経た羅臼岳では想定外の積雪。
真っ青な空に向かって、アイゼンは雪ダンゴだらけ、大汗かきながらのラッセル。
核心部を抜け、夏の登山道と合流。
岩場の山頂は半年間北風に吹かれ続け、雪と氷の塊になっていた。
ウトロ側のオホーツク海、羅臼側の根室海峡とも流氷は見当たらないものの、縦走路はしっかりと白くまだ冬の装い。
見慣れた光景でありながらいつも新鮮さを得ます。
頑張って登ったご褒美。
「1時間以上かけて登った斜面も一瞬で終わるねえ~」
今シーズンのスキーはこれで終わりかなと、振り返りながら帰着。
知床では通年を通して厳しい自然条件への対応が求められます。スキー、登山・トレッキングを計画している方は気象、地形等の条件、環境の下調べ、準備と計画を入念に行ってください。
もちろんヒグマ対策も必須です!
ビジターセンターは6日まで閉館ですが、途切れなく季節は巡っています。
みなさんにお会いできる日を長い気持ちでお待ちしております。
知床財団イナバ