隠れん坊の名人現る

2018年12月5日

寒い季節がやってまいりしました。
羅臼岳もすっかり雪に覆われ、天気の良い日は眩しくて見ていられないほどです。

木の葉が落ち、足下が落ち葉で敷き詰まった林内。
秋晴れの中、陽の差す林内を歩いていると突然ガサっという大きな音がして何かが動きました。

一瞬クマかと思いましたが、すぐに目の前をハトくらいの黒い塊が飛び去ったので取りあえず一安心。
飛び降りた周辺をじっくり見てみるとなにやら地面に座り込んでいる生きものがいました。(注:最初の写真にも写っています。)

立ち上がった姿がこちら。おそらくアオシギと呼ばれるシギ科タシギ属の鳥類です。
ご覧の通り、周りの景観に溶け込む羽模様をしております。
地べたに伏せてじっとしていられると近距離でも中々見付けられません。
気が付いたときにはガサッと飛び去ってしまった後というのが常なのではと思います。

1度目を離すともう出会えないのではと思うほどの隠れん坊名人。
一羽でいることが多いためなおのこと出会うのは難しいかもしれませんが、川縁(渓流)をお散歩しているとき、静かにこちらを伺っている姿を探してみては如何でしょうか。

羅臼自然保護官事務所 宮奈