海に浸かって寒くない?(自然情報UP)
2016年12月5日
北海道は冬の季節を迎え、羅臼では雪が降りました。
そんなさむ~い羅臼で海にプカプカと浮かんでいる生き物を発見しました。
オオセグロカモメです。
こんな寒い中、
彼は海に浸かって平気なのでしょうか?
もしかして何か悩みを抱えているのでは?
と心配になりました。
人間ならあっという間に低体温症になるでしょう。
しかしその心配は無用でした。
海に浸かっても寒くない秘密は、生えている羽毛にあります。
羽毛は、何十にも重なって空気の層を作り、断熱効果を利用して寒さから身体を守っているのです。
私たち人間の身の回りのものでいうと、ダウンジャケットが同じ仕組みですね。
しかし気になるのが、脚の部分。
羽毛が生えていないのに、ここは寒くないのだろうか・・・
これは対応流熱交換システムという仕組みで身体が冷えないようになっています。
心臓から脚へ流れる動脈の熱を脚から心臓へ戻る静脈に移し、脚は冷たくても身体を冷やさないようにしているのです。
この仕組みは他の動物、例えば犬の肉球にも見られるので、雪の上を走り回っても平気なのです。
ちなみに猫にはないみたいです。
童謡「雪やこんこん」にでてくる犬と猫の様子は本当のようですね。
知床財団 村上