7月1日【羅臼岳ロープ設置のお知らせ】

2016年7月5日

今年も山開きを前に羅臼温泉ルートの迷い込み防止用ロープ設置を、羅臼山岳会と林野庁グリーンサポートスタッフとで行ってきました。

それでは、羅臼温泉登山口から羅臼平方面まで順に、設置箇所をご紹介します。

こちらは泊場から涸沢間にある斜面付近です。
急な斜面を登った先が二方向に行ける状態になっており、ルートではない方向に行かないよう、ロープとピンクテープを設置しました。

こちらはルートの横から見た写真です。破線上にロープがあります。
(このロープは登り降りを補助するものではないので、つかまらないで下さい。強度はありませんので、切れて危険です。)

こちらは羅臼平からの下山時に迷いやすい屏風岩周辺です。
直進するとサシルイ川の原頭方向に行き、登山道からは離れてしまいます。
破線上にロープを設置しました。

横からみた設置状況です。

ちなみに屏風岩の雪渓はこの様な状況になっております。
滑落すると傾斜と距離がありますので、スピードがつきます。
アイゼンとピッケル持参がよろしいかと思います。

お花畑分岐にも二方向にロープを設置しました。
(こちらも登り降りを補助するものではありません。危険ですので、つかまらないで下さい。)

こちらは分岐から岩清水への直登ルートです、傾斜は急ですが間にハイマツ等のブッシュは挟みません。

こちらは羅臼平へのトラバースルートです。
登山道が一部露出しており、ロープは登山道をまたいだ雪渓上に設置しております。

写真の通り広大な雪渓地帯に目印はロープ以外ありません。
視界不良時には方向感覚を失いやすく、道迷いが発生しやすいです。

以上の他にもピンクテープなどの道標の設置を行いましたが、羅臼温泉ルートは岩尾別ルートと比較して距離が長く(山頂までの往復をすると最短でも11時間)、屏風岩のような急な雪渓をはさむほか、ルートが一部不明瞭な所があり、例年、特に岩尾別側から入山し羅臼側に下山する方が遭難一歩手前となる事例が報告されています。難易度をご理解いただいた上でご利用くださいますようお願いします。

環境省 羅臼自然保護官事務所 高橋