7月3日【羅臼岳登山道整備:迷い込み防止ロープ設置等】
2015年7月7日
羅臼岳山開きを前に、羅臼山岳会と林野庁GSS共同で羅臼岳登山道整備を行ってきました。
羅臼温泉から羅臼岳のルートにおいては、例年迷い込みが起きやすい箇所がいくつかあるため、
防止用のロープやピンクテープの設置、標識のため塗料の散布を毎年行っています。
現在、第二の壁までは雪が溶け登山道が露出しているのですが、そこから先は残雪が多くありました。
写真は泊場の少し手前(市街側)の清水沢の湿地帯ですが、この時期まで雪が残ることはほとんどないそうです。
ルートが不明瞭なためピンクテープを設置しました。
泊場手前(市街側)の登山川もルートが不明瞭なため、方向を示しています。
こちらは泊場から先(山頂側)の傾斜がきついポイント。
道を間違えやすいため、迷い込み防止ロープを設置しました。
ロープの先がルートですが、傾斜がきついためアイゼン、ピッケル装備は必須になります。
またロープは迷い込み防止用ですので、引っ張りや掴んだままの渡渉はしないでください。ロープが切れてしまいます。
特に羅臼平からの下山時に迷いが起きやすい、屏風岩にもロープを設置しました。
写真ではオレンジ色の破線の区間です。撮影した時点では残雪のためロープの奥の雪渓も道がつながっているように見えますが、
上記矢印の方向がルートです。
横から見た写真です。
屏風岩上部~羅臼平にも迷い込み防止ロープを設置しました。この周辺は例年8月末まで雪が残り、ルートが不明瞭です。
霧がかかると、目安になるものがなく非常に迷いやすいです(また霧がかかりやすい)。
なおこちらのロープも迷い込み防止用ですので、引っ張りや掴んだままの渡渉はしないでください。
その他にも、障害となっている枯死木の排除作業も行いました。
今回、登山道整備を行いましたが羅臼温泉側のルートはウトロ岩尾別側に比べて距離が長く(登りで平均6時間半前後)、
8月末まで残雪がある(アイゼン&ピッケル必携)ことやヒグマの目撃情報も多いため非常に険しいルートです。
登山道自体も明瞭な道がついているところが少なく、地形図を読んでルートを割り出せることが前提になっております。
こちらをご了解の上でご利用いただければと思います。
環境省 羅臼自然保護官事務所 高橋