小春日和にさそわれて
2014年12月9日
心地よい天気のある日、終盤を迎えたシロザケの遡上の調査をするために、
羅臼町のチエンベツ川の河畔を歩いていたところ、信じられない光景を目にしました。
地表の枯草の上にぽつん、ぽつんと新緑の塊が見えました。なんとフキノトウです。
和名はアキタブキ。知床では、雪が解けて地表が見え始めた4月ころに最初に出てきます。
フキノトウは、知床の春を最初に知らせてくれる、私たちにとってありがたい植物でもあります。
また新芽は、山菜の王様と言って良いほどさまざまな料理に使われます。
このフキノトウは、小春日和にさそわれて、芽吹きの時期を間違えてしまったのでしょうか。
よく見ると白いつぼみも見えますが、葉は少ししなびています。
しっかりと花を咲かせ、次の春に種を残すことができるのか心配になってしまいますが、
何とか頑張れ!と応援せずにはいられません。