11月15日【相泊巡視】自然情報
2012年11月19日
羅臼町湯ノ沢から相泊までの巡視を行いました。
巡視の目的は、鳥獣保護区の監視・制札状況の確認、施設利用状況の把握、自然情報収集、鳥インフルエンザなど傷病鳥獣の確認・保護です。
鳥インフルエンザとは、カモなどの水鳥を自然宿主として存在し、鳥の間で感染するウィルスで、その中でも病原性の高いウィルスの感染は、野鳥の大量死などを引き起こします。
衰弱していたり死亡している野鳥がいて、万が一感染個体だった場合、ただちにウィルスの拡大を防ぐ対応をしなければなりません。
衰弱個体や死亡個体の早期発見、もし発見した場合の収容及び検査などの対応をしなければならないため、日々の監視としてこの巡視を行っているのです。
知床には、シマフクロウ、オオワシ、オジロワシなどの希少な鳥類が生息しています。
もし鳥インフルエンザがこれらの鳥類に感染してしまったら、知床の貴重な自然生態系に多大な影響を及ぼしてしまうでしょう。
幸い今回の巡視では、傷病鳥は発見されなかったのですが、鳥インフルエンザはいつ発生してしまうかわからないものですので、これからも監視の目を光らせていきたいと思います。
巡視では、オジロワシ、シノリガモ、ミツユビカモメなどの野鳥が観察できました。
上の写真のミツユビカモメはユリカモメに似ていますが、足が黒い、くちばしが黄色いことでユリカモメと見分けることができます。
ちなみにユリカモメは足もくちばしも赤いのが特徴です。
今月末から、オオワシ、オジロワシの調査が始まります。ブログでもその内容を紹介していきますので楽しみにしていてください。
<巡視で見られた鳥類>
鳥類:ハシブトガラス、オオセグロカモメ、ユリカモメ、ミツユビカモメ、ウミネコ、セグロカモメ、ワシカモメ、シノリガモ、シメ、カワガラス、ヒメウ、オジロワシ(成鳥1)
魚類:シロザケ
環境省 菅原